いまから20年ほど前の中学生の頃の話です。 夏休みに、第75回の高校野球甲子園大会が開かれていました。京都の代表は京都西高校。1回戦の戦いからテレビの前で応援していました。京都西は順調に勝ち上がり、ベスト8に進出。千葉代表の市立船橋と対戦することになりました。 その夜、自営業の父が、「明日、京都西の応援に甲子園へ行こか」と言いました。父も野球の大ファンです。私は飛びあがって喜び、早めに寝ました。というのも、甲子園球場まで、自宅からはクルマで2時間かかります。京都西の試合は第3試合でしたが、バックネット裏のいい席に座ろうと思えば、6時にはチケット売り場に並ぶ必要があったからです。 翌朝、3時半に起きて準備しました。いよいよ家を出るという時になって、父が「あれっ!」と大きな声を出しました。ガレージのソアラがなくなっていたからでした。ガレージは、家とは道路をはさんだ反対側にあり、いつ、どのように持ち出されたのかわかりませんでした。エンジンをかけずに、押して出たのかもしれません。 父の話では、4時頃に家を出るというので、前夜からキーをつけっ放しにしていたということで、わずかなスキをついて盗まれたようでした。 結局、甲子園には行けず、父の愛車だったソアラも二度と見ることはありませんでした。